miiです❀
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このブログでは、初投稿の記事で、「で、結局何をすればいいの?」というあなたへと銘打って、マネー初心者の方にまずやってほしい3つのことは
- つみたてNISA
- iDeCo(または企業型DC)
- ふるさと納税
だとお伝えしました。
今回の記事は、前回に引き続き①つみたてNISAについて解説していきます。
全三部作予定の「つみたてNISA」記事、今回は第二弾です!まだの方はつみたてNISAの制度について解説している前回記事からどうぞ♬
つみたてNISA公式キャラクター・つみたてワニーサ
※前回記事でも紹介した、金融庁公式の分かりやすい「つみたてNISA」特設サイトはこちらから。まずはこちらにも目を通してみることをお勧めします。
なぜやるべき?
初心者がつみたてNISAをやるべき理由は、私は主に3つあると考えています。
- 初心者の最初のステップとして、「投資信託」の「積立」は最適だから
- 目先の運用益だけでない、「運用経験」という無形財産を身に着けられるから
- 金融庁のお墨付きを得た、コストの低い商品しかないから
順番に説明していきます。
①初心者の最初のステップとして、「投資信託」の「積立」は最適だから
投資信託が初心者にいい理由
前回の記事で私は、投資信託の運用について、
「価格が毎日上がったり下がったりする装置にお金を入れること」
と説明しました。
この説明を見て、「株みたいなもの?」と思った人もいるのではないでしょうか。
株と投資信託は、確かにある面似ています。
株も投資信託も日々値段が動きます。値段が動き、かつ目に見えないものを「買う」という行為も共通です。「株を買う」とか、よく言いますよね。投資信託も「買う」のです。
前回記事では分かりやすく「(例えば毎月1万円ずつ)装置にお金を入れる」と表現しましたが、これはつまり「(毎月1万円ずつ)投資信託を買う」という行為なんですね。
さて、株の場合、ある企業に対して投資するので、例えばその企業が倒産したりした場合には、投資したお金は返ってきません。
投資信託の場合、株と同じように毎日値動きがあることには変わりないのですが、ある一つの企業にだけ投資するのではなく、たくさんの企業に投資するのです。
当然ですが、例えば1万円を出したとして、100社も200社もの企業に自分で投資する(株を買う)ことは出来ません。
投資信託はなぜそれが出来るのかというと、あなただけではない世の中のたくさんの人から少しずつお金を集めて、何億という単位のお金を動かしているからです。
何億という単位のお金で、たくさんの企業に投資して、そこで出た利益・損失が、あなたが預けた分に対応する分だけ返ってくるのです。
分かりやすく株の例で説明しましたが、世の中の投資対象というのは株だけではなく、債券や不動産等、様々なものがありますし、日本だけでなく海外も投資対象となります。
こういった、あらゆる国のあらゆる資産について、投資信託ならパッケージとして投資することができるのです。
株の説明で私は、
「ある企業に対して投資するので、例えばその企業が倒産したりした場合には、投資したお金は返ってきません。」
と説明しました。
つまり、自分の持っている財産をひとところに固めるのは危険なのです。
とはいえ、初心者が、どんな資産にどのように自分の財産を配分するのか考えるのは難しいですし、先ほど説明した通り、よほどの資産家でない限り、元手が少なすぎてそもそも配分すら出来ません。
ところが、そういったものがパッケージになっている投資信託であれば、常に「いい感じの配分バランス」に勝手に調整してくれますし、例えばA社が潰れてもB社は業績が上がっているとか、日本はダメだけど海外は調子が良いとか、株はダメだけど債券は堅調だとか、「何かがダメでも何かが大丈夫」というようにリスクを分散出来ます。あくまでリスクの分散なので、必ず儲かるよって訳じゃない点に注意です。
こういう考え方を、「卵は一つのカゴに盛るな」と表現した格言が有名です。
逆に言えば、「まったく投資をしない=すべて現金(日本円)で資産をもつ=財産をひとところに固める」なので、「リスクが怖いから投資をしない」という人は、自覚せずに資産をリスクに晒しているとも言えるのです。こういう人は将来もし円安(=ドルやユーロなど、他の通貨に比べて円の価値が下がること)になると詰みます。
すべての資産を現金(日本円)だけで持っている人はこういう状況。このカゴが傾くと、すべての卵が割れてしまいます。
もちろん将来円安になるかは分かりませんが、円安にならないかも分かりません。
もっともらしい理屈を「今後は円高/円安になる」と言うことは出来ますが、これだけ不透明なことが多い世界において正確な予測を出すことは難しいです。結局、未来から見た時の結果論でしかなくて、そういった意味では、円安になる可能性も、ならない可能性も、50%ずつだと考えます。
確率が50%ずつなのであれば、円安になった時に値上がりする資産も分散して持っておくほうが、リスクの分散という意味では正しい選択になりますね。
ということで、「実は現金(日本円)しか持たないことはそれはそれでリスクなんだよ」という話と、「じゃあ初心者は何からやればいいの?って考えた時、投資信託は有効な選択肢なんだよ」という話をしました。
積立が初心者にいい理由
積立が初心者にいい主な理由は2つです。
- 「今」資産がなくても始められる
- 時間をかけてリスクを分散することができる
順番に説明していきます。
①「今」資産がなくても始められる
積立は「これから」のお金を増やしていく行為なので、「今」まとまったお金がなくても始められます。初心者の方でもとっつきやすいのではないでしょうか。
ちなみに、「投資は一定程度(例えば生活費の○ヶ月分、等)現金を貯めてからやるべき」という話はよく言われることですが、私はこれについては100%は同意しかねます。
前回から何度も説明している通り、「つみたてNISA」は入れたお金の額面が保証されるわけではない(=預けたお金よりも少ない金額になる可能性があるということ。これを「元本保証がない」といいます。)仕組みなので、今日明日の食費を充ててやるのは間違っています。あくまで将来のために避けておきたいお金、すぐには使う予定のないお金でやるべきです。
しかし一方で、「そんなことを言っていたら、いつまで経っても始められないよ」という人も多いのではないでしょうか。
「投資は一定程度(例えば生活費の○ヶ月分、等)現金を貯めてからやるべき」論を言う人には、「病気等のアクシデントがあった際に安心できるよう、一定の現金を手元に置いてから投資を始めるべきである。傷病手当や高額医療費療養制度といった制度(※)はあるが、お金が振り込まれるまでに時間がかかるため、当座の生活費を残しておくべき。アクシデントの際、数日以内にすぐ入金してくれる民間の医療保険は掛金(=毎月払う保険料のこと)がもったいないので、そういった保険に入る代わりに自分で現金を準備しておくべき」という意見があります。
私は、「それは確かに理想形ではあるけど、皆がみんなそれを出来るわけじゃないよ」と思います。
それに、こういった言説を信じて、「よし、じゃあ貯金するから医療保険には入らないぞ!」と決心し実行した人が、お金が貯まる前に重い病気にかかってしまったらどうするのでしょうか。
個人的には、
- 今手元に相応の現金がある方は、それを緊急費として避けておき、今から「つみたてNISA」を始める。(医療保険は家族構成等によって、要不要は分かれます)
- 今手元にまとまった貯金がない方は、今から「つみたてNISA」も「現金の積立(=ゆくゆく緊急費にするお金を育てる)」も始める。医療保険は安くてシンプルな掛捨てのタイプに加入し、現金の積立が一定程度以上貯まったタイミングで医療保険を見直す。
が最適解かなと思っています。
どちらにしても「つみたてNISA」は今から始められるということです。
(※)こういった、万一の際に私たちを助けてくれる制度や医療保険のことについても、今後折を見て記事を出していきたいと思います!
②時間をかけてリスクを分散する
前回記事でも、今回のここまでの文章でも、「つみたてNISA」は投資信託(つまり価格の上下があるもの)で積み立てていくものだという説明を散々しています。
ところで、価格が上下に動くもので、なるべくリスクを控えるにはどうしたらいいでしょうか?
シンプルに、「高い時に買い控えて、安い時にたくさん買う」のが一番無難ですよね。
ただし、「今が高い時なのか、安い時なのか」は、過ぎてみないと誰にも分かりません。
なので、「あの時買っておけば/売っておけば良かった!」ということが発生します。これがいわゆるリスクというやつですね。
積立で決まったタイミング(ここでは分かりやすく毎月とします)で、価格が上下に動くものを買っていくと、一回でまとめて買うよりも値動きのリスクを抑えられると言われています。
投資信託は目に見えないので分かりづらいですが、時価で値段が変わるものって、世の中にはいっぱいありますよね。野菜などの生鮮食品も、季節などによって値段が全然違います。
例えば、こんな家はあまりないと思うのですが、「我が家は毎月1,000円ずつレタスを買います!」という家があったとします。
レタスの値段が、1月は100円、2月は200円、3月は50円になったとします。
2月の値段は3月の4倍です。どう考えても2月は買い控えて、3月にたくさん買うべきですね。
さて、この家では毎月1,000円ずつ買うので、3ヶ月の合計で10玉(1月)+5玉(2月)+20玉(3月)=35玉を買うことになります。平均の購入単価は3,000円÷35玉=約85円となります。
この計算式を見てお分かりいただけたでしょうか。あら不思議(?)、2月は買い控えて、3月はたくさん買っているではありませんか!
「毎月同じ金額を買う」というのは「高い時買い控えて、安い時たくさん買う」ことなのです。
この家では「3月に安いからたくさん買おう!」と意思決定してレタスを買った訳ではなく、機械的に毎月ただただ1,000円ずつレタスを買っていました。
もちろん、1・2月に全く買わずに3月に3,000円分まとめ買いするのが最もレタスを安く買う選択なのですが、上でも書いた通り「今が高い時なのか、安い時なのか」は、過ぎてみないと誰にも分かりません。
「『そう考えずとも自然と』高い時買い控えて、安い時たくさん買う」、これが購入機会を分散する効果です。
時間をかければかけるほど、購入の回数が増えて、レタスの単価が分散するので、より値動きを平準化(=上下の差が緩やかになる)し、リスクを分散できます。
「つみたてNISA」では、レタスを投資信託に置き換え、あなたの積み立てたお金をなるべくリスクを分散しながら運用していくことができるのです。
②目先の運用益だけでない、「運用経験」という無形財産を身に着けられるから
これはあまり語られませんが、大きな財産です。
「つみたてNISA」を始めるということは、何度も説明している通り、値動きの上下を伴う資産を持つことになります。
上でも説明した通り、時間をかけて少しずつ価格をならしていくので、特に始めて間もないうちは損失になることも少なくありません。
しかし、ここまでで書いてきたような「つみたてNISA」の意義を理解していただければ、短期的な損失にとらわれず、5年、10年と長期目線で資産が増えていくのを見守るマインドを持つことができます。
長い期間経験を積めば、最初はどんなに怖がっていた人でも大概慣れます。価格の上下に対して、どんと構えることができるのです。
若い時にそういう経験を積まずに、60歳になって数千万円単位の退職金を受け取ったら、どうなるでしょう?
――――「老後2,000万円問題」とTVで騒がれているのを見て何となく危機感を抱いて、「老後の資金を増やすために投資しなきゃ!」と証券会社の門を叩き、証券会社のお姉さんに勧められるがままに「成長を期待できる株」とやらに退職金をぶっこみ、コロナショックで株価大暴落。老後のために真面目に行動したつもりが、大事なお金を半額にしてしまった・・・――――
私は現在、産育休で1年ほど現場から離れているので、以上は妄想ではありますが、こんな現状にいる60代の方、多いんじゃないかな・・・と勝手に推測しています。
※証券会社の悪口を言いたいわけではないです、念のため。
勉強や経験を積まずに、急に大金が手元に入るとこういうことが起こりうるということです。
何事も、自分で経験するのが一番の財産ですね。
③金融庁のお墨付きを得た、コストの低い商品しかないから
「投資信託」での「積立」を「経験して財産にする」ことが大事だと、ここまでつらつらと語ってきました。
ところで、そんな「投資信託」は2020年6月現在、5,931本存在するそうです。
(出典:(一社)投資信託協会ホームページ)
日本全体で、大体6,000種類くらい投資信託が存在するということです。
その中からどれが良いか選ぶの、とっても難しい気がしませんか・・・?
でも、「つみたてNISA」であれば、そもそも金融庁がお墨付きをした、条件を満たした投資信託しか選べないようになっているのです。
その数、2020年6月現在で投資信託は175本。
(出典:金融庁ホームページ)
175本も多いと言えば多いですが、日本全国の投資信託の中で選ばれた3%の中から選べるので、まっさらな状態から選ぶよりは、ババを引く確率が格段に低くなるでしょう。
ちなみに金融庁が指定している条件は
- 販売手数料(=投資信託を買うために払う初期費用)が0円
- 信託報酬(=投資信託の運営費だと思ってもらえればいいです)が1.5%以下
- 分配金(=株でいう配当金のようなもの。出た利益を元本に溜めずに都度受け取る)がない
ことで、簡潔にまとめると、低コストで長期投資に適したものだということです。「つみたてNISA」の趣旨にぴったりですね!
おわりに
少し長くなってしまいましたが、つみたてNISAをあなたがやるべき理由について、熱く語らせていただきました🔥
次回は、ついに長らく続いた「つみたてNISA」シリーズも最終回、「つみたてNISA、どこでどうやってやる?」について書いていきます。
制度解説、意義の解説、と続き、ついに実践編です!(お待たせしました)
次回は7/20の更新予定です。お楽しみに!
mii ❀